焚き火 料理

飯盒炊爨(炊飯)の美味しい炊き方と魅力を解説!

【飯盒とは?】

飯盒はキャンプや登山など野外で炊飯するためのアルミニウム製の道具です。飯盒という漢字で特に盒の字は普段なかなか使いませんが、これは「入れ物」を意味する言葉なので、飯盒とは「飯の入れ物」のことなのです。非常にシンプルな名称のつけ方ですが、もともと飯盒は戦時中にご飯を炊くための道具として作られていたので、特に捻りがないこのような名称になったのでしょう。

【飯盒でよく出てくるこの漢字はなに?「炊爨」】

飯盒に関するコンテンツを見ているとしばしば「炊爨」という言葉が出てきます。言葉の意味が分からないし、読み方もわからない方が大半でしょう。これは「すいさん」と読みます。飯を炊くことを意味しておりまして、炊飯と同異義語ですので、炊爨=炊飯で差し支えないです。なにやら漢字の勉強になってしまいましたが、ここからは炊爨の方法と炊爨をする上でのポイントをご紹介していきます。

【炊爨の方法とポイントを丁寧に】


photoby Make It
道具
・兵式飯盒:今回は兵式飯盒を使います。下に兵式飯盒の詳細を記載していますが、ソレマメ型の飯盒です。他には計量器も何もいりません。飯盒だけお米が炊けます。
材料
・火(焚き火、バーナー、コンロなど)
・お米2合
・水
作り方
1.まずお米の量を計ります。このとき覚えておいていただきたいことは飯盒の内蓋にお米を目いっぱい入れた量が2合、外蓋に目いっぱい入れた量が3合です。今回は2合炊爨なので、内蓋にお米を入れて2合計ります。

photoby 僕んちのアウトドアライフ

真ん中が飯盒本体、左が内蓋、右が外蓋です。

2.内蓋に入っているお米を飯盒本体に移して洗米します。「水を入れ、お米を洗って水を捨てる」を繰り返します。最初は白濁ですが、だんだん濁らなくなります。5,6回ほど繰り返します。
3.洗米が終わり、お米だけが飯盒に入っている状態です。ここから水を注いで炊いていきます。水の分量ですが、ここにも飯盒の便利な機能があり、飯盒の内側に2箇所の目盛り線があります。下が2合炊き用、上が4合炊き用の目盛り線なのです。ここもぜひ覚えておいてください。今回は2合炊きなので、下の線まで水を注ぎ入れます。ポイントですが、確かに下の線までの水量が目安なのですが、標高が高い山では沸点が100度以下(標高1,000mで97度)ですので、沸騰しやすく水分が蒸発しやすいことから、目盛り線から数ミリ程度、水の量を多めにしてください。
4.いよいよお米を炊いていきます。コンロやバーナーであれば中火くらいの火力に設定し、焚き火であれば、飯盒の底に全体的に火があたるくらいの火力です。この段階ではそこまで火力に神経質になる必要はなく、火にかけていったん沸騰するまで待ちます。
5.沸騰すると飯盒の中から吹きこぼれが始まります。これを合図として火力を強火に上げて一気に炊き上げます。中の蒸気で蓋が持ち上がり取れそうになりますので、石を蓋の上において抑えてください。時折、木の枝を飯盒の蓋に押し当てると強い振動と「グツグツ」といった音が聞こえてきます。中が気になると思いますが、極力開けないようにしてください。
6.しばらく経つと、水分がお米に吸収されて飯盒内の水分がなくなり吹きこぼれがなくなります。さらに木の枝を押し当てると、振動がなく、集中して音を聞くと「パチパチ」と聞こえてきます。明らかに先ほどと異なる音です。こうなればご飯が炊けた証拠です。
7.火元から飯盒を外して5分ほど蒸します。この工程をすることでお米がふっくら炊け、そしてご飯を飯盒からはがしやすくなります。
以上で炊爨の方法は終わりです。

炊飯以外の使い方

・パン


photoby JAZZY*JAZZY
飯盒にパイ生地を入れて火にかければ、パンが焼けてしまいます。アツアツ出来立てのパンは最高に美味しいです。

・プリン


photoby フォト蔵

もともとは千葉県成田市にある成田ゆめ牧場がキャンプの楽しみを広げたい想いから飯盒でプリンを作るというアイデアが浮かんだそうです。基本的なプリンの作り方で飯盒プリンが作れます。

【飯盒炊爨(炊飯)の魅力は?】

オカズがいつもより豪快なキャンプは主食には力を抜きがち。でも飯盒を使い、直火で炊き上げる、炊きたてのご飯は炊飯器で炊いたご飯より美味しいです!
・炊きあがりまで音と匂いで楽しめる!
炊きあがっている間のお米の匂いや水分が蒸発し始めてチリチリ、パリパリといったごはんが炊かれている音が聞こえます。自然の力で炊きあがっているご飯の音を聞いてください。普段では聞かない音です。
・直火で炊くのでおいしい!
直火で炊いたご飯が美味しい理由は、お米のうま味を引き出す酵素「アミラーゼ」が関係しています。
直火焚きの場合は火力を自力で調整できるので、最初はこのアミラーゼが最もよく働く40~50℃(弱火)の状態を保つことができます。それによりうま味成分がより多くお米から出るため、おいしいご飯が炊けるのです。
・おこげが食べれる!
炊飯器ではお目にかかれないおこげは直火炊きならではの特権。みんなでごはんを分けて食べる際、自分に配られたご飯がおこげ付だったら得した気分になりますよね。大人は小さなころのキャンプを思い出し、子供は初めてのおこげに心躍らすでしょう!

【こんな飯盒があります】

・兵式飯盒


photoby たにし台記録

上から見ると、ソラマメのような独特な形状の飯盒。諸説ありますが、軍隊が腰に装着するために作られているので、戦闘中に邪魔にならないよう、腰の丸身に沿うようにあのようなソラマメ型になったと言われています。

・角型飯盒


photoby ビンテージコレクションの世界

真四角の飯盒で形がシンプルなので収納しやすいですし、飯盒の中に小物を入れて収納できる、汎用的なタイプの飯盒です。フランス軍の飯盒はこの角型飯盒と言われています。

・丸型飯盒


photoby 快適キャンプ

愛くるしい形ですが、丸型は必要以上にスペースを取ってしまいます。そのため焚火台やバーベキューグリルなどがスペース的に余裕がある時やデザイン重視の方には適しているタイプの飯盒です。

【まとめ】

いかがでしたでしょうか。アウトドアでの利用はもちろんですが、最近は自宅でも直火でご飯を炊く人が増えているようで飯盒で炊くご飯も美味しいです。飯盒は一人分作るのにも丁度良いですし、落としても割れないので安心して扱うことができます。家ではガスコンロに置いて飯盒でご飯を炊いてもいいですし、冬であれば、ストーブの上に置いて炊いてもいいでしょう。お米が出す音の変化を聞き分けながら、自分の感覚で火力を調整し、一から炊き上げたご飯は「思い」もプラスされて、格別の味になること間違いなしです!

飯盒レシピはこちらで紹介しています。→飯盒レシピ集~白米から炊き込みご飯まで全て自作レシピ~

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